8月に花火大会が多い理由

8月に花火大会が多い理由 お酒のつまみになる話
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葉月、8月。
1年で1番熱いであろう、この時期、この季節。

今年は、東京オリンピックが開催され、様々話題となりました。
いつもならば、8月というと原爆が広島・長崎に投下された8月6日、9日や終戦記念日、お盆と言ったところが、私の夏の行事のイメージです。

加えて、8月となると各地で、様々なお祭りがあって

 

  • 青森ねぶた祭り
  • 仙台七夕まつり
  • よさこい祭り
  • 京都五山送り火
  • 阿波おどり
  • 精霊流し

 

などの有名なお祭りの他にも、盆踊りや花火大会と、大小様々な夏祭りが各地で開催されてきました。

子供の頃の夏休みの記憶というと、蝉の鳴き声、テレビから聞こえてくる甲子園の試合開始のサイレンと「栄冠は君に輝く」を1日に1度は必ずといっていいほど耳にする日々、といった私の記憶の中の8月の風物詩です。

甲子園のサイレン
栄冠は君に輝く ~全国高等学校野球選手権大会の歌~

 

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今年、2021年はいろいろとこれまでとは違って、2016年から山の日として8月11日が祝日とされていましたが、その山の日が限定的に8月8日になったり、昨年に引き続き、各地の夏祭りが中止や規模縮小になったりとしています。

山の日

山の日は、2014年(平成26年)に制定された。祝日法(昭和23年7月20日法律第178号)2条では、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としている。なお、祝日法では第2条で各祝日の趣旨を規定しているが、由来については規定しておらず、山の日の由来も同法には明示されていない。

「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第43号)」が2016年1月1日に施行され、8月11日は同年より国民の祝日「山の日」となった。2007年に「みどりの日」を5月4日に移動させたうえで「昭和の日」(4月29日)が制定されたとき以来となる、祝日の新設である。

なお、2020年(令和2年)は、東京五輪・パラリンピック特措法により、東京オリンピックの閉会式の翌日となる8月10日(月曜日)に変更されたが、同年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響でオリンピックの開催は1年延期され、それにともなって特措法が改正され、2021年にも、延期されたオリンピックの日程に合わせて山の日を移動させることとなった。当初は閉会式翌日の8月9日に山の日を移動させることを想定していたが、自民党内から長崎原爆の日である8月9日を祝日とするのは望ましくないという意見が出たため、閉会式当日の8月8日(日曜日)に移動させ、9日は振替休日とすることとなった。

山の日 - Wikipedia

今年のお盆はいかがでしょうか?

帰省、里帰りの自粛が叫ばれていたりと、これまでのお盆とは違ったお盆の風景になるのかと思いますが、そもそもお盆とは?というと。

お盆

お盆(おぼん)は、日本で夏季に行われる祖先の霊を祀る一連の行事。日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事である。

かつては太陰暦の7月15日を中心とした期間に行われた。

明治期の太陽暦(新暦)の採用後、新暦7月15日に合わせると農繁期と重なって支障が出る地域が多かったため、新暦8月15日をお盆(月遅れ盆)とする地域が多くなった。

伝統的には旧暦7月15日にあたる中元節の日に祝われていた。しかし、日本では明治6年(1873年)1月1日からグレゴリオ暦(新暦/太陽暦)を採用。太政官の改暦の布告で新暦7月15日に盆を行うことを原則としたが、従来、日本の多くの年中行事は旧暦を基にしていたため、年中行事によっては新暦の採用によって季節が合わなくなるものが生じた。特に新暦の7月15日が農繁期にあたる地域では著しく支障があったため地方によってお盆の時期に違いがみられるようになり、新暦8月15日をお盆(月遅れ盆)としている地域が多い。

お盆 - Wikipedia

お盆の由来は「盂蘭盆会(うらぼいんえ)」、仏教用語の盂蘭盆会から来ています。
盂蘭盆会を省略して「盆(お盆)」と呼ぶようになったものとされ、仏教用語であることが示すように仏教の行事として行われていたものが、日本にも伝わり、日本では祖先供養を行う風習として8世紀頃から行われてきました。

お盆休みの帰省、里帰りは先祖供養を目的として、故郷を離れて暮らす人々の、夏の行事として一般化していきます。帰省や里帰りが集中するこの、夏の風物詩は、都会に仕事を求めて故郷を離れて暮らすことが、一般的になった昭和の後半から顕著になったとも言われます。

8月15日の前後、どうしても人の流れが集中するのは、この「お盆」とそれをとりまく時代背景に起因します。

この時期、花火大会が多いのも、お盆と同じく仏教的行事が背景にあります。

8月に集中する花火大会、その理由

花火大会 場所 開催時期
勝毎花火大会 北海道帯広市 8月中旬
仙台七夕花火祭 宮城県仙台市 8月初旬
全国花火競技大会 秋田県大仙市 8月第4土曜日
山形大花火大会 山形県山形市 8月中旬
古河花火大会 茨城県古河市 8月第1土曜日
土浦全国花火競技大会 茨城県土浦市 10月第1土曜日
隅田川花火大会 東京都 7月最終土曜日
長岡まつり大花火大会 新潟県長岡市 8月初旬
諏訪湖祭湖上花火大会 長野県諏訪市 8月中旬
北國大花火川北大会 石川県能美郡 8月第1土曜日
長良川全国花火大会 岐阜県岐阜市 8月第1週
ふくろい遠州の花火 静岡県袋井市 8月中旬
岡崎城下家康公夏まつり花火大会 愛知県岡崎市 8月第1土曜日
京都芸術花火 京都府京都市 5月下旬
関門海峡花火大会 山口県下関市 8月中旬
さぬき高松まつり花火大会 香川県高松市 8月中旬
筑後川花火大会 福岡県久留米市 8月初旬
かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会 鹿児島県鹿児島市 8月中旬

まだまだたくさんの花火大会が各地で開催されていますが、各地方ごとに大きめの花火大会を、過去の開催実績からピックアップしてみました。

日本三大花火大会とされる

全国花火競技大会(大曲の花火) 秋田県大仙市 8月第4土曜
土浦全国花火競技大会 茨城県土浦市 10月第1土曜
長岡まつり大花火大会 新潟県長岡市 8月2日・3日

三大花火大会の3つのうち2つが8月開催。
上に上げた主要な花火大会の殆どが8月開催となっています。

このことから、花火大会は8月に開催されることが多い!となります。
では何故、花火大会は8月なのでしょう?

8月の「お盆」は先祖への供養として定着した夏の行事です。
近親者としてのご先祖様だけに限らず、恨みを持ってなく亡くなったり、非業の死を遂げた人たちの霊が、祟となって天災や疫病を引き起こすと考えてきた日本的信仰。

その祟りを供物を捧げて供養すること、それを盂蘭盆会=お盆に行うとする行事のことを調べてきましたが、花火大会の起源とされるところも、水死した人の霊を弔うために、川開きの時期に花火が打ち上げられてきたことから、お盆の時期=8月に花火大会が集中するものとされています。

精霊流し(灯籠流し)と、行事的な意味合いは似ているところがあります。
精霊流しが「灯籠の火」であるのに対し、花火大会は「花火(火薬の火)」。

岩手県の「舟ッコ流し」もその一つとされます。
他にも、京都や奈良の「送り火」は山の送り火として、お盆の期間、先祖の霊が帰ってくるとされるものを迎えて、そしてまた、あの世へおくる迎え火と送り火の行事となるようです。


川せがき(川施餓鬼)

ご先祖様があの世への帰り道、道に迷わず極楽へと帰れるよう、その道を照らす慣わしとして「火」があるのだと思います。

 

意外と知られていない!「お盆」の由来と起源

確かに、幼き頃の夏休みの記憶ののかには、お盆の8月=花火、打上花火以外の線香花火や爆竹などなど、花火の風景も、昭和世代の記憶として残っています。

[4K60p] 2021 お墓花火 超至近距離仕掛花火 Grave fireworks

昨年に続いて、今年も「花火大会」自体は自粛、中止となっているエリアも多いことと思います。

いい機会でしたので、花火大会について改めて、その由来や意味にふれることで、盛大な花火大会が行われずとも、帰省・里帰りが制限されようとも、ご先祖様の霊を迎えて、ご供養して、送る、お盆の風習は失わないよう、今夜も一杯、いただきたいところです。

しかし、昭和のあの頃もこんなに暑かったかなぁ~?と思ったりする今日このごろです。

 

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