焼酎も日本酒も前割り(先割り)が驚くほどに美味い理由

焼酎も日本酒も前割り(先割り)が驚くほどに美味い理由 お酒のつまみになる話
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前割り、ときくと、なんだか「割引セール」的なイメージをしてしまいますが、そうではなくて、焼酎の本場、鹿児島県では「前割り」といって、焼酎を事前に割っておく手法を前割りと呼びます。

飲む直前に、水で割って飲むよりも、あらかじめ割っておくほうが水と焼酎が馴染んで口当たりが良くなるとされています。

今晩飲む焼酎を、前の晩や当日の朝に事前に、割って用意しておいたり、数日前に割って準備すると、さらにまろやかになるという人もいます。

割って寝かせる期間は、3日~1週間というが理想的だそうなのですが、私自身、数日前から割って置いておいたことが、実はありません。

前日の夜、飲み終わりに、片付けついでに、翌日の夜用に仕込んだことならあります。
そのときには、ほとんど変化が感じられなくてそれ以来、試したことはありません。

今回は、前割り・先割りというと、前もって焼酎を水で割って準備しておき、寝かせること、という話です。

前割り(先割り)焼酎の賞味期限はどうなる?注意すべき酒税法と飲み方についても!

 

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製造元、蔵元でも前割りと同じことが行われています

焼酎蔵では、蒸留した焼酎を販売する度数25度や20度に調整するため水を加えます。
水を加えて、すぐに出荷とはならず、水と焼酎が馴染む期間を設けているとされています。

これは、焼酎と水が混じり合うまでに要する時間に関係があります。
焼酎(アルコール)の分子と、加える水の分子がくっつくまで、うまく混ざり合うまでには、時間が必要だということ。

そして、馴染んだ頃合いで出荷されるわけですが、各家庭で水と馴染んで25度や20度となった焼酎を更に水で割って飲むとなれば、同様に水が馴染む時間が必要なのは当然必要というわけです。

焼酎を前割りする際のベターな割合

前割りする際の、焼酎と水の割合は、もちろん適当ではいけません。
分量を間違うと美味しさが損なわれてしまったり、焼酎マニアの方には、独自の必殺の割合がある人もいたりして、基本は「6:4」、焼酎6に対して水4が基本の割合とされています。

5:5くらいの薄めを好まれる人もいるようですが、あまり薄まると20度の焼酎の場合、アルコール度数が10度、もしくはそれ以下になってしまうことが考えられることから、数日寝かせるための保存性の面でおすすめ出来ないかなと思います。

25度の焼酎の場合、5:5で12.5度、このくらいが限界値かなと考えます。

分量だけではなく、割るときの水の質にも注意が必要です。
基本、日本国内の水の水質が、軟水傾向なので、硬水ではなく軟水のものを選ぶと良いでしょう。あまりこだわる必要はないですが、口当たりの良い軟水がベター。

寝かせる、仕込み期間については、変化が見られるのは「3日」を過ぎてからということで、最低3日寝かせて見る必要がありそうです。

寝かせる時は、今の季節やはり冷蔵庫が安心です。

 

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焼酎に限らず、日本酒でもOK

焼酎の前割りのおすすめ比率は「焼酎6:水4」としましたが、日本酒の場合「日本酒8:水2」が黄金比率でとされています。

一般的なアルコール度数15度の日本酒、飲みやすいと言われる日本酒の度数が12度。
スパークリングワインや甘めの白ワインの度数が12度で同じくらいなので、度数が高くてお酒が苦手な方にも飲みやすいとされる度数を12度としています。

15度の日本酒を、12度に調整するとき、80mlの日本酒に対して、水が20mlこれで、総量100mlで度数12度の日本酒の出来上がり。

焼酎も、日本酒も出来た原酒に水を加えてアルコール度数を調整したものが販売されているわけですが、市販の日本酒には「原酒」と記載があって、アルコール度数が18度程度の高めのものも販売されています。

アルコール度数15度~18度、ワインに比べてアルコール度数が高めで、飲みづらい、日本酒が苦手だと感じている人にも、12度程度に調整してあげることで日本酒の美味しさを発見してもらえるかも知れません。

割り水は、軟水のミネラルウォータでOK。
割ったあとは密閉容器で冷蔵庫へ。

仕込みの期間は、やはり3日位なかと思います。
多めに仕込んで、1日目、2日目、3日目と最初は経過を試しながらやってみると、好みの頃合いが見つけられるかも知れません。

注意点とまとめ

以前にも書きましたが、前割りをご家庭で行うときの注意点です。

前割り(先割り)焼酎の賞味期限はどうなる?注意すべき酒税法と飲み方についても!

 

酒税法:法43条11項より

前割りで作った、焼酎や日本酒は「作った本人と、本人と同居の家族以外は飲んではいけません」

前割りは、市販の焼酎や日本酒の度数をさらに自分好みに調整する作業として是非試してもらいたい飲み方です。

前割り後に、燗につけたり、冷蔵庫で仕込んだものを常温に戻して飲んでみたり、飲み頃の温度を、その時その時で変えてみると、また違った美味しさの広がりを感じることが出来ると思います。

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