つくね、というと焼き鳥の種として串に刺さっているつくねや、鍋の具としても人気のつくね、食べ方や姿形は違えど、大人から子供まで広く愛されています。
つくねの魅力は、調理方法によってアレンジの幅も広く、料理店以外、家庭でも手軽に楽しめる点が挙げられます。
そんな「つくね」の魅力について掘り下げてみたいと思います。
つくねの歴史と由来
つくねとは、鶏肉や豚肉、その他、獣肉、魚肉などのすり身を団子や棒状に形作って、それを調理した食品を指します。
その歴史は古く、江戸時代から親しまれていたそうですが、明治末期の北海道を舞台にした、野田サトル原作の漫画「ゴールデンカムイ」で、「チタタプ」と言って、動物や魚を細かく叩いて(刻んで)、丸めて「オハウ」というアイヌ語で「汁物」を指す料理を、「ヒンナ(美味しい)」と食べているシーンが印象的です。
つみれ状にしたチタタプから、食材の旨味がスープに溢れ出す「オハウ」は、まさにつくね入りの鍋のよう。
アイヌの暮らしに根付いたチタタプ=つくね
「つくね」は漢字で書くと「捏ね」となります。
捏ねる(つく・ねる)
① いくつかのものを合わせて一つにする。つかねる。まとめる。
② 手でこねてまるめ固める。手でこねて作る。出典 精選版 日本国語大辞典
つくね
魚肉、鳥獣肉などをすり身にして、卵、かたくり粉などを適宜加えて好みの大きさに丸め、油で揚げたものがつくね揚げ、調味して煮たものがつくね煮である。生臭い魚肉にはショウガのみじん切りを加えるが、ニンジン、ゴボウ、シイタケなどを細かく切って加えることもあるし、青豆を混ぜてもいい。「つくねる」は束ねる、またはこねるの意。こねる動作から転じて、その製品を「つくね」といったのである。出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
食材を細かく、叩いたり刻んだり、すりつぶし、無駄なく食材を活用することが出来、ジューシーで食べやすく、調理方法によっても、その印象が変わる様々な魅力をもつ食材となっています。
つくねは何の肉?つくねの正体は何?
つくねの代表的な素材としては、鶏肉や豚肉など肉類のほか、イワシやアジ、サンマといった魚介類を使ったものが挙げられる。
一般的に「つくね」というと、代表的な「鶏つくね」を指すことが一般的です。
鶏のささみやもも肉、軟骨などをすり潰し、そこに調味料や野菜、つなぎに鶏卵や片栗粉を混ぜ込んで形を整えます。
これを串にさして焼いてもOK。
鍋やスープの具材としても、比較的ヘルシーな食材として、比較的死亡bヴンも少なく、タンパク質も豊富でヘルシー志向、健康を意識する方にも人気の食材。
つくねの、素材や調理法によって、和洋中問わず、味付けのバリエーションもお広く様々な味わいを飽きることなく楽しむことができるのも大きな魅力となります。
つみれとつくねの違いは何?
つくねと似た食品として、先のアイヌの「チタタプ」と同じくいろんな食品が挙げられます。
- つみれ
- 肉団子
- ハンバーグ(ミートボール)
等など。
「つみれ」は、つくねと同様に、素材を細かくし、調味料を加えて団子状にしたものという点で同じもののように思えます。
「つみれ」は、「摘み入れる」から変化したものだと言われていて、つくねと違って、形を整えずに、「手で摘んで湯にいれる」ことから、その名前がついたと言われています。
団子状や棒状に整形した、捏ねたものを「つくね」
それに対し、整形ぜずに手やスプーンなどで摘みとって、湯などにくぐらせて加熱調理するものが「つくね」ということになる。
最近では、鶏つくねを筆頭にお肉で作ったものを「つくね」、魚介類、魚のすり身で作ったものを「つみれ」として区別することもあるようです。
つくねとハンバーグの違いは?
つみれとの違いで書いたように、つくねは捏ねた素材を整形したものとすると、ハンバーグやミートボールとその違いが分かりづらいと感じます。
ハンバーグは、以前「ハンバーグの由来は?発祥はどこの国?」 でも書いたように、ハンバーグの由来はドイツのハンブルグにあって、海外であること。そして牛のタルタルステーキから来ているので、基本的に牛肉を素材としている点で、つくねやつみれとは違うところ。
ミートボール、肉団子も牛肉や豚肉などの肉類のみを使用する点で違いがあります。
ハンバーグも
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