土曜ではなくて土用について

土曜ではなくて土用について お酒のつまみになる話
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土曜日の土曜ではなくて「土用」。

「土用」と聞いて連想するのは「うなぎ」、土用丑の日。
夏場にうなぎを食べる日として、土用丑の日を連想します。

ちょうど、この回を書いている今(4月20日)は「春土用」らしいので、土用って夏じゃないの?という疑問を解決しようと、「土用」について調べてみました。

土用は、年に4回あります

土用と聞くと夏を連想すると書きましたが、実は、土用は年に4回あるんですというところから、今回のテーマ「土用について」なのですが、

今年、2022年の土用は

  • 冬土用:1月17日~2月3日
  • 春土用:4月17日~5月4日
  • 夏土用:7月20日~8月6日
  • 秋土用:10月20日~11月6日

ただいま、春土用の最中であります。

このように、土用は春夏秋冬、各季節ごとにあり、年に4回。
私が、夏を連想していた土用は、夏土用にあたります。

 

土用について、日本大百科全書(ニッポニカ)の解説によると

土用(どよう)

暦の雑節の一つ。

中国では、1年春・夏・秋・冬の四季に、木・火・土・金・水の五行をあてようとしたが、四季に五つを割り当てるのはむりである。

そこで春・夏・秋・冬の四季に木・火・金・水をあて、各季の終わり18日余に土気をあてた。これを土用といい、土曜用事を略したものである。

現行暦では、太陽の視黄経がそれぞれ27度、117度、207度、297度に達したときが、それぞれ春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用の入りで、その期間はおよそ18日間で、各季の土用があけると、立夏、立秋、立冬、立春である。

今日では夏の土用だけが用いられており、夏の土用に入って(だいたい7月20日ごろ)、最初の丑(うし)の日が「土用丑」である。

土用(どよう)とは? 意味や使い方 - コトバンク
精選版 日本国語大辞典 - 土用の用語解説 - 〘名〙① 陰暦で、立春・立夏・立秋・立冬の前各一八日間の称。陰陽五行説で四季を五行にあてはめる場合、春・夏・秋・冬を木・火・金・水に配すると土があまるので、四季それぞれ九〇日あるうちの終わりの五分の一ずつを土にあてたもの。春は...

簡単に言うと、

立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間を指し、季節の移り変わりごとに、その直前に設けられているというところでしょうか。

土用丑の日の「うしの日」って何?

今年2022年は、寅年です。
年ごとに、年の干支が12年で1周します。

それと同じく、日の干支といって、12日で1周する暦の考え方があります。
今年の春土用(4月17日~5月4日)の期間で「日の干支」を見てみましょう。

 

日付 日干支
2022年4月17日 庚子かのえね
2022年4月18日 辛丑かのとのうし
2022年4月19日 壬寅みずのえとら
2022年4月20日 癸卯みずのとのう
2022年4月21日 甲辰きのえたつ
2022年4月22日 乙巳きのとのみ
2022年4月23日 丙午ひのえうま
2022年4月24日 丁未ひのとのひつじ
2022年4月25日 戊申つちのえさる
2022年4月26日 己酉つちのとのとり
2022年4月27日 庚戌かのえいぬ
2022年4月28日 辛亥かのとのい
2022年4月29日 壬子みずのえね
2022年4月30日 癸丑みずのとのうし
2022年5月1日 甲寅きのえとら
2022年5月2日 乙卯きのとのう
2022年5月3日 丙辰ひのえたつ
2022年5月4日 丁巳ひのとのみ

春の土用の期間中で「丑」がつくのが

  • 4月18日(月)の辛丑(かのとのうし)
  • 4月30日(土)の癸丑(みずのとのうし)

このように、土用期間中に丑の日が2回あることもあって、2回めの丑の日を「二の丑」というそうです。

年に4回、各土用の最初の日が「土用の入り」、最後の日を「土用明け」で節分とします。以前にも調べたように、節分とは立春・立夏・立秋・立冬の前日を意味します。

 

2022年の土用と土用丑の日
季節 入り 丑の日 明け(節分)
1月17日(月) 1月24日(月) 2月3日(木)
4月17日(日) 4月18日(月) 5月4日(水)
7月20日(水) 7月23日(土) 8月6日(土)
10月20日(木) 10月27日(木) 11月6日(日)

 

土用にやると良いこと、やっちゃいけないとされること

ここまでで、土用がそれぞれの季節に入る前、新しい季節が到来するよ、その気配が感じ始められるよというタイミングを暦に「土用」としたのだろうという理解なのですが、それそれの土用において、この期間内にやると良いこと、そうでないことが、伝承的に受け継がれています。

春土用

春の土用のこの期間、やる気が無くなったり、情緒不安定だったりすることに注意することと、昔から言われています。

そんな春の土用の期間には、土用の「戌(いぬ)の日」に、「い」がつくものや白い食べ物を食べると良いとされます。

先の日の干支カレンダーでみると、今年は4月27日が庚戌(かのえいぬ)ですので、その日に、イカやイチゴとか「い」がつく食べ物や、白い食べ物を食べると良い!ということになります。

まとめて、「い」がつく白い食べ物として考えて思いつくのは

白菜やホワイトアスパラガス、大豆
鯛、カレイ、イカ

そんなんところでしょうか。

こんな栄養がつくものを食べて、次の季節の到来に備える期間なので、他に

  • 休む
  • 掃除、片付けをして汚れを落とす
  • これまでを振り返る
  • 衣替えなどの準備

こんなことを行うと吉ともされているようです。

逆に、やってはいけないとされることもあって

  • 土をいじること(地鎮祭・造園・井戸掘り・土いじり・増改築や新居購入など)
  • 移動(引越し・旅行)
  • 新しいことのスタート(開店や開業・新規事業・就職や転職・結納や結婚など)

その中でも、土用の間日(かんじつ)といわれる日には、これらの事もやって良い日と言われているそうです。

4つの季節の土用それぞれの間日は下記となります。

 

  • 春土用:巳の日、丑の日、酉の日
  • 夏土用:卯の日、辰の日、申の日
  • 秋土用:未の日、酉の日、亥の日
  • 冬土用:寅の日、卯の日、巳の日

 

なにか予定がある人は、上の日の干支カレンダーで確認してみるといいと思います。

暦や行事、それらにまつわる様々な伝承には、何かしらの理由があって、現代においても、あながち外れたことばかりではないように思います。

知っておくと、お酒の席でのちょっとした話題にもなって良いのではないでしょうか。

今日のおつまみにはこちら

 

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