近頃、ちらほらと目にする「昆虫食」というキーワード。
東京・上野、アメ横に昆虫食の自動販売機が登場!というニュースも。
設置されたのは、アメ横センタービル入口(アメ横通り側)とアメ横プラザ商店街内通路。そのままの姿のコオロギ、タガメ、ゲンゴロウ、タランチュラだけでなく、味付け加工したコオロギやコオロギ粉末入りのプロテインバーなど、昆虫食初心者でも食べやすい商品も販売されています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200320-00000005-it_nlab-bus_all
「えー昆虫食べるの~!!!」
となる人も多いかと思います。
「昆虫を食べる」と聞いた、目にした時、貴方ならどんな印象を持つでしょうか?
私たち、現代の日本人に昆虫食は馴染みが薄いのですが、実は世界の人口の1/3の人は昆虫を食べる習慣がある、のだそうですよ!
私自身、幼い頃「イナゴの佃煮」を数回食べたことがありますが、醤油と砂糖?水飴?などで味付けされた甘辛い佃煮で、小エビの佃煮に似て美味しかった記憶があります。
今でも、普通に長野県や群馬県などの海産物が少ない山間部を中心に関東の一部で販売されているそうです。
他にも、九州では蜂の子を食べる習慣がある地域があったりしますよね。
実際に昆虫食というと、どのようなものなのでしょうか?
昆虫食の現在
昆虫食は世界の各地で行われ、中国の『周礼』「天官冢宰」で「?醢」と呼ばれたシロアリの卵の塩辛で客をもてなしたとあり、ヨーロッパにおいても古代ギリシャや古代ローマでセミなどを食べたという記録が残っている。アフリカ諸国、南米のアマゾン、メキシコ、メラネシアなどの熱帯、亜熱帯地域などの多くの地域で常食されている。アフリカ北部などでは、しばしばサバクトビバッタが大発生により農作物を食い尽くされる蝗害が発生するが、こういう場合には、農作物の代わりにサバクトビバッタを緊急食料として食べ、飢饉の軽減が行われる。また、アジアにおいてもラオス、ベトナム、タイ、中国でタガメを食べたり、中国、東南アジアなどでセミを食べたりするように、一部の民族、または民族集団の一部が食べる例がある。日本においても同様で、現代日本人の多くは日常的には昆虫食をしていないが、群馬県、長野県、岐阜県、宮崎県等の一部地域において、地方の食文化として現存しており、また、土産物などとしても売られている。
昆虫食 - Wikipedia
実際に、世界各地でも昆虫を食べるという習慣が存在します。
現代の日本人、私たちが昆虫食と聞いて「えー」となるのは、昆虫を食べなくても他の食材が豊富であるという現実と、現状、人口の大部分が昆虫を食べて日常生活に必要な栄養分をまかなえるだけの、昆虫を供給する仕組みが無いことから、昆虫を食べること自体が、心理的にも昆虫食に対してネガティブなのかも知れませんね。
少ない飼料で生育可能なこと等から資源が限られる宇宙などでも得られる動物性食物として優れており、将来人類が長期の宇宙ステーション滞在や火星などへ移住する際の食糧としての研究もされている。国際連合食糧農業機関(FAO)はタンパク源として世界的な人口増加による食糧難対策の一端を担う食文化として評価している。
とあるように、例えば牛肉を飼育して食物として生産するに必要な資源の量と比較すると、昆虫は少ない資源、飼料で生育可能なタンパク源として今や注目される、最先端な食材としても注目されています。
実際に、米国のセレブのあいだでも昆虫食がトレンドとして、それが波及して昆虫食に関する書籍も多数出版されています。
昆虫食入門 (平凡社新書)
内山 昭一 (著)
内容紹介
「本当においしいんですか?」
「はい。カミキリムシはクリーミーで、ふんわり甘く、ハチの子はウナギの味そっくりで、アブラゼミはナッツの……」
“昆虫をおいしく食べる”著者の追究は留まることを知らない。
だが、昆虫食の研究はまだ始まったばかり。
前人未到の食域に踏み込みつつ、昆虫食のスタンダードを探る!
人類の「伝統食材」昆虫が、現代で新たなベールを脱ぐ!
多くの昆虫でタンパク質が乾燥重量の50%以上あり、他の動物性食品に勝るとも劣らない良質な食品である
昆虫食入門 (平凡社新書)
昆虫食入門で解説されている、昆虫食の栄養価について、実際に米国では次世代栄養食品として「コオロギ」が注目を集め、コオロギの粉末を使用したプロテインバーが発売され注目を集めた、メディアにも取り上げられたといった内容も書かれています。
コオロギだけでなく、
「イナゴは高タンパク質・低脂肪食品である。シロアリの幼虫は脂肪が多く含まれている。」
「セミの幼虫もタンパク質が多く脂肪が少ない」
と本書に解説されています。
現在、コオロギのプロテインバーをはじめ、派生した商品、昆虫食のモデルが次々と出てきて、ひとつのブームになっているようです。
昆虫が担う食料資源
先程の、昆虫食入門から
地球規模の気候変動や人口増加による世界的な食糧危機が叫ばれるにいたったいま、FAO(国連食糧農業機関)をはじめさまざまな研究機関で、未利用資源としての昆虫が注目されるようになってきた。
とあるように、2014年、いまから6年前にすでに、今後予想押される人口増加に伴う食糧不足、食糧問題に対して、その解決策として「昆虫食」が食料資源として挙げられています。
そもそも、私たち人類が、これまで食料としていないわけではなく、今現在も食料として他世界の人口の1/3の人々が食料としている昆虫ですので、改めて考えてみれば、なんら不思議なところも無いのかも知れません。
先の、昆虫自販機登場のニュースも、米国の昆虫食ブームに押される形で、実は、これからの食糧問題といった背景もチラチラと見えてくるものがありますね。
皆さん!昆虫食べたいですかー!?
とはいえ、昆虫を食べるとなると、なかなかハードルは高いですよね?
昆虫自販機が近くにあればいいですけど、そうでない場合は、イナゴの佃煮とか、蜂の子とか伝統的な郷土料理をお取り寄せで、なんてことになりますが、グルメな感じで「昆虫を食べたい」という感じとは、ちょっと違う!
そう、「昆虫食べたいか?」と聞かれれば、「イヤ、そんなことないですよ」、可能であれば食べなくても良いですよ!というのが私的感想なのですが、いかがでしょうか?
昆虫を食べたい!と感じる人の中に、「昆虫が大好物です」いう人を除いて、大抵は同じような感じでいらっしゃるのではないかなー、と思います。
グルメとして昆虫食を求めるのではなく、どちらかというと「サプライズ」?
昆虫を食べるという行為に対して、おっかなびっくりな感じで試してみたい、またはエンターテイメント、娯楽としてキャーキャー言いながら、ひとつのエンターテイメントツールとして昆虫食を求めるケースが多いのではないかなぁと思うところです。
もちろん、昆虫食、素材によっては、高たんぱくで低脂肪といった側面から、美容や健康のためにという健康食として捉えるニーズもあるでしょう。
以下の、昆虫食の商品を見てもチョコレートでコーティングされていたりと、実際言われてみないと何を食べているのかわからないところもありつつ、昆虫食を通じて十分に楽しめるツールとなるのかなっと思います。
まだまだありますよ、昆虫食↓
コメント