肉の日。
肉の日(にくのひ)は、日本の記念日の1つ。「2(に)」と「9(く)」のごろ合わせによるもので、毎月29日である[1]。また、毎年2月9日も「肉の日」ないし「お肉の日」としてのPRが行われている。
毎月29日の「肉の日」は、都道府県食肉消費者対策協議会によって制定された。
全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)は、JA全農とも連携し、毎月29日を含む数日にわたり、関係団体とともに関連店舗で肉の特別販売を実施している[3]。さらに、焼肉店・ステーキ店・レストラン等の肉料理を提供する飲食店や、スーパーマーケット等の小売店でも、安売りなどのサービスが行われる。
肉の日 - Wikipedia
毎月29日と2月9日が「肉の日」ですね。
この肉の日は、1年に12回あるわけですが、「いい肉の日」となると11月29日、この1日だけ。
ちなみに8月29日は「焼肉の日」となっています。
イイニク=1129。
近年では、スーパーや近所のお肉屋さんも、インターネットのお肉系の販売サイトもこぞって「いい肉の日フェア」「いい肉の日SALE」という雰囲気盛々で、盛り上がっているお肉のイベントになってきました。
そもそも、「いい肉の日」を定めたのは、宮崎県の「より良き宮崎牛づくり対策協議会」が味と品質の良さで知られる宮崎牛をアピールするために定めましたとされています。
より良き宮崎牛づくり対策協議会
肉といえば、牛肉、豚肉、鶏肉、ほかにも沢山ありますが、今回は、いい肉の日を定めた宮崎県の「より良き宮崎牛づくり対策協議会」にちなんで、牛肉のお話となります。
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いい牛肉、美味しい牛肉の基準って?
ここ数年、「○○牛エーゴ」とか、高級なお肉、品質を保証されたお肉のイメージで「エーゴ」なんてキーワードを一般的に耳にするようになりました。
そのエーゴの正体は「A-5」。
いわゆる「肉質等級」をしめしたもの。
A-5のAと5は、それぞれの基準、等級の値です。なので、A-4とかB-5なんて牛肉も存在するということ。
A-5の5の部分、肉質等級から見ていくと、脂肪交雑、肉の色沢、肉の締まり及びきめ、脂肪の色沢と質の4項目で判定されます。
-
脂肪交雑
-
肉の色沢
-
肉の締まり及びきめ
-
脂肪の色沢と質
脂肪交雑=さし(霜降り度合い)
脂肪交雑別頭数分布の調査の結果、脂肪交雑評価基準の「1~1」の範囲に頭数が最も多く分布し、と畜頭数の約40%を占めることとなるため、「1~1」の範囲を等級「3」として定め、これを中心に正規分布するよう全体を5区分しています。
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高 5-4-3-2-1 低
3が真ん中、標準的なランクで4、5と数値が大きくなるとランクが高い表示となります。
色の光沢、肉の締まり及びきめ、脂肪の色沢と質
これらもも脂肪交雑と同様に、3を標準的なものとして5が「かなり良い」、逆に1が「劣るもの」という評価。
最終的に、肉質等級の決まり方は、上の4項目中「最も低い等級」に決定されるそうです。
ということは、
例:脂肪交雑が5、色の光沢が4、肉の締まり及びきめが3、脂肪の光沢と質が4だった場合、脂肪交雑が最高位の5だとしても、肉質等級は「3」ということになります。
エーゴのAの正体
「A-5」のAは、歩留まり等級の評価値。
牛の体から、皮や骨、内臓などを取り去った肉のことを枝肉といいますが、牛の体の総量に対して枝肉の量、割合が大きいほど評価が高くなります。
同じ体重の牛でも枝肉がたくさん取れる牛のほうが、歩留まり等級が高いといえます。
高 A-B-C 低
つまり、最初の肉質等級と歩留まり等級の評価表示が「A-5」、すなわち
歩留まり等級がA
肉質等級が5
これが「エーゴ」の正体なのです!
ちなみに、A-5はどちらの評価も最高ランク。
A-5と評価されるものの殆どが和牛であるということですので、和牛の最高位A-5といった感じになるのかと思います。
ですが、和牛=A-5ではなくて、和牛でもA-5と評価される牛肉は極少数で、割合的には全体の15%ほどでしかありません。
A-5とは、歩留まりもよく1頭の牛からよりたくさんのお肉が取れて、なおかつ肉質も申し分のないお肉ということになりますね!
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最上級和牛A-5。肉質は最高評価だけどイコール味の評価ではないんです!
A-5のお肉が最上級の牛肉である、そのことはわかりましたが
A-5=最上級の味
とはいかないようです。
美味しい牛肉とは、どういった牛肉か?
この答えは、それぞれ評価の基準がない、設けにくいところ。
必ずしも、霜降りが際立つ、柔らかなとろけるようなお肉がオイシイ、とする人もいれば、赤身の歯ごたえのある、噛めば噛むほど旨味が出てくるようなお肉がオイシイとする人もいて、牛肉の美味しさに客観的な線引をする基準というものがありません。
A-5は、肉質等級つまりは、牛肉の「質」を客観的に数値化したものですから、美味しさの評価、数値にはならないということです。
牛肉の格付け評価に見られるあたいは、美味しさではなく、全国どこでも適正な価格設定や、流通の合理化をはかるための客観的な評価ということ。
格付け基準の評価が高いもの=最高品質であることには間違いはありませんが、そのように流通販売するにあたって無駄のない、適したお肉かどうかを数値で客観的に判断するためのものであって、オイシイお肉の評価ではない!というわけです。
逆に言うと、例えばB-5ランクのお肉だからといって、美味しくないわけではなく、A5と同じく、肉質は「最高評価の5」なので、きめ細やかで柔らかくて脂ののったお肉であるともいえるのです。
ブランド肉、和牛、国産牛
食料品店、お肉屋さんでみる「和牛」「国産牛」「○○牛(ブランド牛)」と書かれた表示がありますが、
和牛も国産牛も同じじゃないの?
〇〇牛(ブランド牛)は和牛じゃないの?
という風に、一見紛らわしく思える表示も、牛肉選びにはつきものです。
国産牛・・・日本国内で肥育された期間が一番長い牛
ということは、海外で生まれた牛、アメリカやオーストラリアで生まれて、日本に送られて、日本国内で長く育った場合には「国産牛」になるわけです。
和牛・・・「黒毛和牛」や「褐毛和種」など、肉質のいい決められた品種のものだけ
和牛の中でも、さらに細かい基準をクリアしたものが「ブランド牛」なのですが、「細かい基準」とは、それぞれのブランド牛で設
けられていて、すべてのブランドにおいて一定の基準があるわけではありません。
三重県の松阪牛(まつさかうし、またはまつさかぎゅう)
兵庫県の神戸ビーフ(神戸牛、神戸肉も)
山形県の米沢牛
滋賀県の近江牛
これら、代表的な和牛ブランド、日本4大和牛、それぞれに認定基準、評価基準、管理基準が設けられていて、高品質で美味しい和牛であるブランドを維持しています。
その他にも、前沢牛、飛騨牛、佐賀牛や宮崎牛といったように、他にもたくさんのブランド牛が存在します。
いい肉の日に食べたい牛肉とは?
美味しいお肉には、それぞれにご家庭や、食べる人それぞれに評価基準があって、A-5のお肉だけが、良いお肉、美味しいお肉ではないのかとも思います。思い出のお肉や、一度食べてみたかったお肉、和牛でも、国産牛でも、輸入牛でも、それぞれに、いい肉の日を楽しめるお肉を選んで楽しむ日、そういう「11月29日=いい肉の日」であってもいいのかなぁと思うところでした。
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