2020年の産経新聞の記事から。
世帯主が29歳以上の世帯では、過去20年で梅干しの消費が半分近くに激減しているそうです。
総務省(旧総務庁)の家計調査によると、1世帯(2人以上)あたりの梅干しに対する年間支出額は、昭和60年(1985年)の879円から62年に千円を突破、平成11年(1999年)には近年のピークとなる1897円に達したが、その後減少傾向に転じた。ここ数年やや持ち直したが、昨年は再び前年を下回り、1474円に落ちた。
加速する若者の梅干し離れ 20年で半減「酸味が…」(1/3ページ)ご飯のおともとして愛されてきた梅干しの消費が振るわない。1世帯あたりの年間支出額は近年のピークにあたる平成11年から減少傾向が続いている。若者が好まなくなっ…
梅干し離れの最大の理由が「酸味が・・・」「酸っぱいから」といった理由だそうですが、この暑い季節の酸っぱい梅干しでつくる「梅サワー」や、寒い時期にも焼酎のお湯割りに、酸っぱい梅干しなんて最高ではないか!?と思う私は、コンビニで買うおにぎりも、迷わず「梅ぼし」なので、梅干しの利用減少に「?」と思うところがありますが、少し夏バテ気味かなと感じてきた今日このごろ、夏バテ対策、夏の体力回復にも欠かせない「梅干し」が今回のテーマ。
梅干し
梅干し(うめぼし)は、古くから作られているウメの実の塩漬け[1]。日本ではおにぎりや弁当に使われる食品である。なお、塩漬けのみで日干しを行っていないものは梅漬けとも呼ばれる。
非常に酸味が強く、酸っぱい食品の代名詞のように扱われる。梅干しのこの酸味は主に、梅自体に含まれるクエン酸に由来する。
7月30日が梅干しの日とされる。
梅干し - Wikipedia
なんと!7月30日が梅干しの日だそうでタイムリーなテーマとなりました。
夏バテや食欲低下のこの時期には欠かせない梅干し
室温と外気温の差が激しい夏の季節ですが、冷えた室内から一歩外に出ると、モワッとした熱気、蒸し暑い外気温の差が、私達の身体に激しくダメージを与えてきます。
食欲も低下・減退・不振といった具合に下降線。
食べたいと思うよりも、ダルさ気だるさが勝ってしまいがちでは無いでしょうか?
暑い暑いと冷たいものばかりを求めてしまいがちで、1日の終り、仕事終わりにも自宅に帰って食事もそこそこに、冷たいものばかり。
どんどん胃腸も疲れが溜まって、暑さに対応できなくなる。
そんな夏バテ傾向には、酸っぱい梅干しで喝をいれましょう!
梅干しの酸っぱさや、お酢やレモンの酸っぱさ、それぞれに違った酸っぱさがありますが、その酸っぱさが、唾液の分泌を促進させ、食欲を盛り返してくれる効果があるということなのです。
なので、この時期、家飲みの一杯目は
冷たく冷えたビールよりも
梅サワー
レモンサワー
サッポロ 濃いめのレモンサワー 濃いまま5度 [ チューハイ 350ml×24本 ]
こういうのがオススメです。
いつものビールや、ハイボールでも、お供に酸っぱい梅干しを加えてみると、思った以上に、お酒も食欲もススム君。
梅干しの健康パワー
平安時代、日本最古の医学書「医心方」。
こちらに「梅は三毒を断つ」と書かれているそうです。
三毒とは
食あたり(食毒)
熱中症や貧血など(血毒)
水あたり(水毒)
食あたりは、食べ物に含まれる毒素や細菌、微生物によって引き起こされる中毒。
熱中症は、身体に熱がたまり、頭痛や吐き気、めまいを引き起こします。
水あたり、最近あまり聞かなくなりましたが、食あたりと同様に良くない水を飲んだり、水を飲みすぎたりすることでお腹を壊してしまう症状です。
これら夏特有の症状に効くことを意味しています。
「血毒」…瘀血(おけつ)、血の巡りが悪く滞ること。
「水毒」…津液(しんえき)が滞る、体液が滞ること。
「食毒(しどく)」…食滞・食傷、消化不良のこと。
梅の実は、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸など良質の植物性有機酸をたくさん含み、毒消しの意味を持つ薬味としても利用されるように、殺菌作用や消化不良を防ぐ作用を持っているとも言われ民間療法としても重用されます。
また、そぼ防腐作用やベンズアルデヒドや安息香酸も含まれ、身体に良い効果をもたらすとされています。
近年、塩分の摂り過ぎを過剰に?警戒するような風潮にありますが、食べ過ぎること無く適度に、食事や家飲みに取り入れることで、夏場をしのぐ、お助けアイテムに!
Googleで「梅干しの塩分量」と検索すると、日本食品成分表をソースとした、梅干しの塩分量を知ることが出来ます。
100gあたりのナトリウム含有量
塩漬けの梅干し:8,700mg
調味漬け梅干し:3,000mg
塩漬けの梅漬け:7,600mg
調味漬け梅漬け:2,700mg
梅干と調味梅干
JAS法は、梅漬けを干したものを「梅干し」とし、砂糖類、食酢、梅酢、香辛料等若しくはこれらに削りぶし等を加えたものに漬けたもの又は調味梅漬けを干したものを「調味梅干し」と表示するよう義務付けている。なお、梅漬けとは、ウメの果実を塩漬けしたもの又はこれを梅酢若しくは梅酢に塩水を加えたものに漬けたものである。
伝統的製法
伝統的製法による梅干しの土用干し
梅干しの製造には、6月頃に収穫する熟したウメを用いる(梅酒では熟していない青梅を用いる)。ウメを塩漬けにした後3日ほど日干しにする。これを「土用干し」という。この状態のものを「白干し」と呼び、これは保存性に優れており、塩分が20%前後となる。土用干しののち本漬けしたものが伝統的な梅干しである。梅干しがシソで赤く着色されるようになったのは江戸時代になってからとされる[7]。市販品のなかには色素で着色したものが多い。また三年間熟成させ塩を馴染ませ、まろやかにした三年梅(あるいは三年漬け)も存在する。調味梅干
市販されている梅干しは、減塩調味を施したものが多い。減塩調味とは、白干しの梅干を水につけて塩抜きした上で、味付けをしたものである。調味梅干の種類としては、シソ(赤じそ)の葉とともに漬けて赤く染め風味をつけた「しそ梅」、蜂蜜を加えて甘くした「はちみつ梅」、昆布とともに漬けて味をつけた「昆布梅」、鰹節を加えて調味した「鰹梅」、黒糖と黒酢を使って漬け込んだ「黒糖黒酢仕込み」などがある。和歌山県ではみかんやジャバラの果汁を加えたはちみつ梅が販売されている。調味梅干の漬け原材料は商品名に明示されたもの以外に、還元水飴、発酵調味料、たんぱく加水分解物、調味料(アミノ酸等)、野菜色素、ビタミンB1、酸味料、甘味料(ステビア、スクラロース)などが使用される。減塩梅干や調味梅干は、塩分が少なくなることで保存性が下がるため、賞味期間が短く設定されることが多い。
梅干し - Wikipedia
最近では「減塩」とか「はちみつ漬け」とか書かれている、甘めの梅干しなんかも多数ありますので、お好みを探して見る楽しみもあります。
ただ、補足として梅にはリンゴの2倍にもなるカリウムが含まれます。
カリウムはナトリウムを身体から排出する作用があることも事実ですので、あまり減塩にこだわるよりは、昔ながらの製法で作られた「酸っぱい」「塩っぱい」梅干しが、この時期には良いのではないでしょうか!?
※日頃から高血圧だったり、塩分摂取制限があるような人は、十分に気をつける必要がありますので、ご自身の体調と相談してください。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準 2020年版」に表記されている、健康な成人が目標値とする1日分の塩分摂取量は、男女別に以下のとおり。
・成人男性…7.5g未満
・成人女性…6.5g未満
「高血圧治療ガイドライン 2019(日本高血圧学会)」では、高血圧の予防のためには男女共に、6g/日未満の食塩摂取量が望ましいとされていることも意識しましょう。
最後に、「梅干し」は俳句の夏の季語ともされることから、夏場に梅干しを食べる、重用され、昔から、この時期の理にかなった食文化として根付いてきたものと考えます。
梅干し
日本大百科全書(ニッポニカ)「梅干し」の解説
成分と効用
梅干しの強い酸味はクエン酸によるもので、この酸が主体となり、効用がいろいろいわれている。しかし塩分が多いため、とりすぎには注意が必要である。
おもな効用としては、昔からいわれているものに、船酔い、車酔いによく、食欲を進め、夏の食あたりの防止、疲労回復や、その防止があげられる。いずれもクエン酸の効用とみてよい。鎌倉時代には武士の兵食として重視され、息切れの妙薬として重宝された。また酸味は、精神的ストレスの緩和に役だつため、スポーツの試合前や、テレビなどの出演前に、梅干しを口に入れる人もある。
利用
ウメを塩漬けにした際、しみ出してくる液体を梅酢といい、白梅酢は酢の一種として利用し、アカジソを加えた紅梅酢は紅色の酢漬けをつくるときに使う。梅びしおは、梅干しを裏漉(うらご)しにかけ、みりんで延ばしてつくる。すし、和(あ)え物に用いる。また、梅干しの肉をすり、裏漉しし、砂糖、みりん、しょうゆなどで延ばし、各種材料を和えたものを梅肉和えという。裏漉しの梅肉に砂糖、酒、だし汁などを加えて延ばした梅肉酢も利用する。このほか、イワシなど背の青い魚の煮物に梅干しを加えて味をよくしたり、梅干しそのものを塩抜きしたのち、てんぷらにする料理もある。梅干しの身と、細切りのしょうがを椀(わん)に入れ、熱いだし汁を注ぎ、少量のしょうゆを加えた梅干しの吸い物、小梅と昆布に熱湯を注いだ昆布茶(こぶちゃ)は、祝い膳(ぜん)などに用いられる。梅干し(うめぼし)とは? 意味や使い方 - コトバンク日本大百科全書(ニッポニカ) - 梅干しの用語解説 - ウメの実を塩漬けして天日で干したもの。通常、アカジソを使い、紅色に染められている。古来、食用とされてきたが、薬用としての利用も多く、また非常時の携帯食品としても重用されてきた。[河野友美・大滝 緑]歴史梅干しのことが記されて...
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