保存食!先人の知恵も、旨味も凝縮された「干物」あれこれ

保存食!先人の知恵も、旨味も凝縮された「干物」あれこれ お酒のつまみになる話
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寒さが増すとスーパーに並ぶ魚も、脂が乗った美味しそうな魚種が増えてきます。

そんな、美味しそうな鮮度抜群の魚も、保存方法によって長く保存ができ、またその旨味も増やすことができる、それが「干物」の技法です。

干物とは?

干物とは、魚や貝などの水産物を塩漬けや乾燥などの方法で保存した食品のこと。

干物の歴史は古く、日本では縄文時代から存在していたと考えられています。

干物の歴史は古く、縄文時代の遺跡から魚や貝を干したと思われる形跡が見つかっているという。奈良時代(710~784年)の正倉院文書にも、神に捧げる貢物「神饌」として記されている。平安時代には「からもの」と呼ばれ、貴族の酒宴の肴(さかな)とされていた様子が『源氏物語』にも登場している。

農林水産省
https://traditional-foods.maff.go.jp/bunrui/kanbutsu

干物は、鮮度が落ちやすい水産物を長期間保存できるだけでなく、風味や栄養価も高める効果があります。

干物は日本の食文化に深く根付いており、朝食やおかず、おつまみなどに広く利用され、干物の種類は多岐にわたり、地域や季節によっても異なり、多種多彩です。

代表的な干物には、鯖や鰯、鮭、鰆、鯵、鰤など。

日本各地でも、それぞれに有名な干物がありますよね。
干し方、乾燥方法も様々、素干し、塩干し、調理干し、煮干し、焼干し、燻製と、一口で干物と言っても、その製法も様々です。

一般的な、「あじの干物」などは塩干し製法による干物。
みりん干しや、お酒のつまみに人気のエイヒレやカワハギなどは調理干し。
出汁をとるニボシは、その名の通り煮干し製法ですが、しらすや干しエビ、干しあわびや貝柱も、同じ煮干しに類します。

その他、焼きあご、焼干しいわし、焼きあゆ、焼きえびなどの焼干しに、煙でいぶした「燻製」も干物の一種です。

凍らせて乾燥させる「凍み豆腐(高野豆腐)」もそうですね。

これら、干物は日本各地域で、その地域で取れる魚介類を用いた伝統的な干物が伝わり、地域の特産物としても有名です。

干物は日本だけでなく、世界各地にも伝わっており、中国や朝鮮半島では「腊魚」(ろうぎょ)、東南アジアでは「ダンボ」(dambal)、ヨーロッパでは「ストックフィッシュ」(stockfish)などと呼ばれています。

干物は古来から人々の食生活を支えてきた貴重な食品であり、今後もその価値を高めていくと思われます。

干物の栄養価や旨味

干物は栄養価に優れカルシウムに富み、干すことで旨味であるイノシン酸が増すそうです。

干して乾燥することで、独特の食感とそれに伴う食味が生まれ、蛋白質が分解されて旨味が形成されます。

旨味が増すのは、水分が減って味が濃密になるということもありますが、イノシン酸の増加が寄与しているといわれています。

干物

日本国内有数の干物産地である静岡県では、アジなどを塩汁(しょしる)という塩水に10分~数十分漬けてから干すことが多い。こうすると塩汁が魚肉の筋繊維に入り込んで隙間が殆ど無くなるとともに、蛋白質が変化して、干物を焼いた時に瑞々しさやもっちり感が味わえる。

干物 - Wikipedia

干物の保存性

鮮魚に比べて、干物は保存生が良いのですが、それでも干物の賞味期限は一般的なもので「冷蔵3日、冷凍1ヶ月」が目安とされます。

もちろん、酸化防止剤などの添加物により保存期間が長めの商品もありますが、以外にも日持ちしないのが実情です。

そこで、日持ちが良い干物のご紹介。

添加物不使用・常温保存・加熱不要
骨まで食べられる干物

 

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