「さくらの日」、3月27日がその日であることを知りませんでした。
3月27日は「さくらの日」です。
平成4年 (1992年)に、日本さくらの会が我が国の歴史や文化、風土と深くかかわってきた桜をとおして、日本の自然や文化について、国民の関心を高めることを目的に定めました。
統計局ホームページ総務省統計局、統計研究研修所の共同運営によるサイトです。国勢の基本に関する統計の企画・作成・提供、国及び地方公共団体の統計職員に専門的な研修を行っています。
なぜ3月27日なのかというと、さくらと「3(さ)×9(く)=27」の語呂を合わせているそうです?かけ算で「3×9」をさくらと読ませたことから、答えの27日を桜の日にということらしいです。
日本さくらの会は、先の「さくらの日」の制定の他にも、「さくら名所100選」の選定を行ったり、さくらの植栽や愛護活動などを行っているそうです。「日本さくらの女王」なんていうのもあるようですね。
今年の桜の開花は、全国的に早いようで、すでにチラホラさくらの開花情報が伝わってきたりしますけども、桜始開(さくらはじめてひらく)- 春分や秋分など1年を二十四節気として分けるよりも、さらに細かく「七十二候」として分けた中に「桜始開(さくらはじめてひらく)」、春分をさらに3つに分け、そのうちの1つが「桜始開」。
文字通り、桜が咲き始める時期を示した言葉ですが、暦にすればちょうど3月27日頃だったことからも、「さくらの日」として3月27日が、その日である所以だとも言われています。
スポンサーリンク
桜が咲けば、お花見・・・、例年通りのお花見はちょっと・・・
さくらの開花時期が、発表され週末ごとにお花見情報などが楽しみな時期ではありますが、今年は、例年通りのお花見スタイルとはいきそうにもありませんね。
とはいえ、会食を伴うようなスタイルでなく、「桜を見る」という花見本来のスタイルを考えてみる良い機会かもしれません。
お花見はいつ頃から始まったのか?
花見
花見(はなみ)は、樹木に咲いている花、主にサクラの花を鑑賞し、春の訪れを寿ぐ日本古来の風習である。ウメやモモの花でも行われる。副称は観桜(かんおう)である。
サクラは開花から散るまでの期間は2週間足らずであり、「花吹雪」となって散り行くその姿は、人の命の儚さになぞらえられたり、または古来、「サクラは人を狂わせる」と言われたりしてきた[1]。
独りで花を眺めるだけでなく、多人数で花見弁当や酒を愉しむ宴会を開くことが伝統的である。花を見ながら飲む花見酒は風流なものではあるが、団体などの場合、乱痴気騒ぎとなることも珍しくない(「諸問題」の項を参照)。陰陽道では、サクラの陰と宴会の陽が対になっていると解釈する。
花見 - Wikipedia
花見は「日本古来の風習」とされますが、具体的には、いつ頃からどのように始まり、日本全国に広まったのでしょうか。
もともと、桜に限らず花を鑑賞する貴族的な習慣として奈良時代には、梅や菊とともに、その端を鑑賞する行事が行われていたそうです。
それが、平安時代に入って「花見」の花といえば桜として明確になってきたことを、万葉集や古今和歌集と、梅よりも桜を詠う歌が多くなってきていることから、その時代には、花見=桜として主役的な存在として愛でられるようになったそうです。
春の時期に咲き誇る花といえば、桜のほか、菜の花や桃の花などありますが、このころから日本人にとって花といえば桜とした存在になっていくことになります。
ちなみに、さくらの代表的な花言葉は「精神の美」「優美な女性」。
桜を鑑賞する、すなわち「美を鑑賞」することとして認知されていくのだと思われます。
『日本後紀』には、嵯峨天皇が812年3月28日(弘仁3年2月12日)に神泉苑にて「花宴の節(せち)」を催したとある。時期的に花はサクラが主役であったと思われ、これが記録に残る花見の初出と考えられている。前年に嵯峨天皇は地主神社のサクラを非常に気に入り、以降神社から毎年サクラを献上させたといい、当時、サクラの花見は貴族の間で急速に広まり、これが日本人のサクラ好きの原点と見られる。
さくらは、どうしてサクラとなったのでしょうか?
桜の語源を調べてみると、諸説あるようですが
「さ=田の神、稲の穀霊を意味する言葉」と「くら=稲の神が宿る場所、磐座(いくら)」からきており、さくらはつまり「稲の神様が宿る木」、これから田植えを始める前に、山から降りてきた神様が他に降りてきて一旦とどまるところ依代(よりしろ)として桜の花が当てられたとする説
古事記に登場する「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」の「さくや」が「さくら」として転じた説。
コノハナノサクヤビメ
神阿多都比売の名義は「神聖な、阿多の女性(巫女)」とされ、木花之佐久夜毘売の神名の「木花」は木花知流比売と同様「桜の花」、「之」は格助詞、「佐久」は「咲く」、「夜」は間投助詞、「毘売」は「女性」と解し、名義は「桜の花の咲くように咲き栄える女性」と考えられる。なお桜は神木であり、その花の咲き散る生態によって年穀を占う木と信じられた。
コノハナノサクヤビメ - Wikipedia
その他にも
麗らかに咲くという意味の「咲麗(サキウラ)」から転じたとする説
咲くという言葉(動詞)に、接尾語「ら」がついてサクラという名詞になったとする説
などなど、他にも多数存在するようです。
諸説様々なようですが、これも「さくら」に対する日本人の心の現れなのかもしれません。
スポンサーリンク
花見の広がり
花見の起源から、現在の花見が広く一般的な行事として全国に広まりを見せるのは江戸時代。
それまでの花見は五穀豊穣を願う祈願祭といった、宗教的な要素をもった行事でありましたが、江戸時代・8代将軍「徳川吉宗」が主導した「享保の改革」の一環として、桜を浅草や、飛鳥山に植樹し、庶民の行楽として花見を推奨したことから、全国にも広がりを見せ、各地に花見の名所なる場所が出てくるようになります。
市民の意見を取り入れるための目安箱を設置したり、幕政改革を行った将軍吉宗公の、世直し、改革の一手として桜の植樹、花見の推奨が行われたのです。
徳川吉宗=将軍吉宗=暴れん坊将軍
私世代は、このようにイメージする方も多いのではないかと思いますが、要は、暴れん坊将軍が仕掛けた「お花見のブーム」、このことで庶民の暮らしに明るさや心の平穏を取り戻したい、そう願って進められたのではないかと思うのです。
そこから、花見は娯楽としての位置づけを強めて広く、各地に広がっていきます。
もとは、神宿る神聖な花として
そこから、庶民の癒やしの花、花見として
私達、日本人の心の奥に、桜が定着していったのだと思います。
全国に広がる桜の名所として、現在では「日本三大桜」「日本五大桜」として、一度はさくらが満開な時期に訪れたい名所となっています。
ちなみに日本三大桜とは、
福島県の三春滝桜
山梨県の山高神代桜
岐阜県の根尾谷薄墨桜
この3箇所に以下の2箇所を加えて五大桜。
静岡県の狩宿の下馬ザクラ(駒止めの桜)
岐阜県の根尾谷の淡墨桜
埼玉県北本市 | 石戸蒲ザクラ(いしとかばざくら) |
---|---|
福島県田村郡三春町 | 三春滝桜(みはるたきざくら) |
山梨県北杜市 | 山高神代桜(やまたかじんだいざくら) |
静岡県富士宮市 | 狩宿の下馬ザクラ(かりやどのげばざくら) |
岐阜県本巣市 | 根尾谷淡墨ザクラ(ねおだにうすずみざくら) |
2021年、桜の開花予想
2021年3月4日に、日本気象株式会社が発表した今年の開花予想によれば、今年は平年よりも早い開花予想とされています。
全国的に平年より早いかかなり早い開花
東京、甲府、福岡、熊本で3月15日に開花前線がスタートし、3月下旬には東日本・西日本で続々と開花し始め、3月末には東北南部でも開花し始める予想2021年3月4日発表
早いところで。3月15日には開花前線スタートとなる予報です。
都道府県 | 都市 | 開花予想日 | 開花平年差 | 満開予想日 | 満開平年差 | 平年開花日 |
---|---|---|---|---|---|---|
北海道 | 札幌 | 5/2頃 | -1 | 5/6頃 | -1 | 5/3 |
青森 | 青森 | 4/21頃 | -3 | 4/26頃 | -3 | 4/24 |
宮城 | 仙台 | 4/3頃 | -8 | 4/9頃 | -7 | 4/11 |
東京 | 東京 | 3/15頃 | -11 | 3/23頃 | -11 | 3/26 |
石川 | 金沢 | 3/25頃 | -10 | 3/31頃 | -10 | 4/4 |
長野 | 長野 | 3/31頃 | -13 | 4/7頃 | -10 | 4/13 |
愛知 | 名古屋 | 3/16頃 | -10 | 3/26頃 | -8 | 3/26 |
京都 | 京都 | 3/17頃 | -11 | 3/26頃 | -10 | 3/28 |
大阪 | 大阪 | 3/20頃 | -8 | 3/27頃 | -9 | 3/28 |
和歌山 | 和歌山 | 3/17頃 | -9 | 3/25頃 | -10 | 3/26 |
広島 | 広島 | 3/16頃 | -11 | 3/26頃 | -9 | 3/27 |
高知 | 高知 | 3/18頃 | -4 | 3/25頃 | -5 | 3/22 |
福岡 | 福岡 | 3/15頃 | -8 | 3/24頃 | -8 | 3/23 |
鹿児島 | 鹿児島 | 3/31頃 | 5 | 4/11頃 | 7 | 3/26 |
さぁ、今年のお花見どうしましょう?
このコロナ禍で昨年に続き2度めの春となるわけですが、収束へ向かっているかというと、そうともいえず、「花見」といっても以前のようにいかないのは明白で、花見にも新しいスタイルが求められているものと思います。
もともとは、宗教的な要素を含んだ祭事として始まり、それが娯楽として庶民の心の拠り所となった花見ですが、その心を再確認したうえで、それぞれの花見を考えていく必要があります。
いつもの仲間や家族、決まった少人数のメンバーで花見の気分を味わう。
2021年のお花見スタイル。
例えば、
桜の花や盆栽を買ってきて、桜の花をそばに感じながら家族・友人と食事を楽しむ
桜が咲く場所に出向いて、歩きながら桜を愛でる
こんな感じでしょうか。
そもそも、多くの人が同じように桜が咲く場所に集まる花見も良いですが、それぞれが、それぞれの状況に合わせて行う、新しいたくさんのお花見スタイルがある方が、花見本来のスタイルを深めるきっかけになると良いですね!
コメント