とりあえず、生!
とりあえず、生ビール!
とりあえず、ビール!
お酒がいただけるお店につくなり、このように注文したり
オウチに帰って、上のような独り言をつぶやいてみたり・・・
汗ばむ季節になってくるとともに、そんな機会が増えてくるのではないでしょうか?
今回は、生ビールと、そうでないビールの違いについて。
生ビールの「生」ってなんだろう?
「生ビール」がどんなビールか、正しく説明ができるか?
まったく知識も自信もなかったので、今回調べてみたのです。
「生(ナマ)」とされるので、作ってそのまま出されたビールとか
加熱していないビールという想像はできます。
Q.生ビールとは何ですか?
A.生ビールとは熱処理していないビールのことです。熱処理はビールが微生物によって変敗することを防ぐために行うのですが、今日、ビール製造工程全般にわたっての微生物管理とビールろ過技術の向上により、日本では非熱処理の生ビールが主流となっています。
お客様相談室|アサヒビール
生ビールとは何ですか? | お客様相談室 | アサヒビールアサヒビール「お客様相談室」のサイトです。よくいただくご質問"生ビールとは何ですか?”についてのご回答を掲載しています。
いつものwikipediaでも
生ビール
生ビール(なまビール)とは、日本において熱処理をしていないビール全般を指す。
同義語としてドラフトビールがある[1]。日本国外における「生ビール・ドラフトビール」の定義は国によって異なる事がある(→#日本以外の生ビール)。
醸造後一切の手をくわえていないビールをさすが、日本では、ビールの製造工程で酵母等をろ過することによって熱処理(パスチャライゼーション)をしていないビールすべてを「生ビール」と定義している。
生ビール - Wikipedia
醸造後、手を加えずそのまま「生」の状態で出されるビール、まぁ大体、私の認識の通り、あってます。
生の状態であるビールであること、非加熱処理であることは商品に明記する必要もあるそうです。ですが、それが「生」であることを理由に、品質が良いような宣伝に利用することは禁止されているそうです。
生ビールに対して、熱処理されたビールって?
生ビールに対して、熱処理済みのビールとはどんなものでしょうか?
監督官庁・関係団体との連絡・折衝をはじめ、ビール業界の健全な発展を図るための公正競争規約の適正な運用、ビールに課せられる酒税の減税活動等を行うほか、20歳未満の飲酒防止の推進、消費者を過度な飲酒から守るための適正飲酒の推進、あきびん・あき缶などの散乱を防ぎ、美しい環境を守るためのびん・缶の回収・散乱防止の推進活動等を行うビールを製造しているメーカー、酒造さんの組合
こちらのウェブサイトに詳しい記載があります。
生ビールおよびドラフトビール|特定用語の表示基準
熱による処理(パストリゼーション)をしていないビールです。なお、生ビールまたはドラフトビールと表示する場合は「熱処理していない」旨を併記してあります。「非熱処理」と表示する場合もあります。
ビール酒造組合ビール酒造組合は、ビール会社5社で昭和28年に設立された特別認可法人です。適正飲酒の推進、20歳未満の飲酒防止、ビール酒税の適正化、環境美化・省資源の推進、国内外のビール醸造組織との協働を目的に活動しています。
海外では、生ビールはドラフトビールということですね。
そもそも、ビールに熱処理をする理由は、製造に必要な酵母の発酵を止める目的があります。製造後のビールの、酵母をそのままにしておくことで、製造後も発酵がすすみます。
商品として出荷されたあとも、発酵が続いてしまうと様々な不都合というか、商品として流通させることができません。品質を一定に保てませんし、ビールや缶に封入してしまうと、発酵が進むに連れ容器が破損することも考えられますし、発酵しすぎて駄目になってしまうこともあるでしょう。
そうなると、生の状態のビールを輸送するには温度管理が必要になります。
なので、いい頃合いで熱処理を施し発酵をストップして保存性を確保しているのが、熱処理済みのビールとなります。
なんとなく、「生ビール」、生という響きをありがたがっているような風潮が、私の中にはありますが、日本酒でも「火入れ」といって、その製造工程が確立されています。
ビールの加熱処理の場合、パストリゼーションといって摂氏100度以下の温度で行われ、低温殺菌法とも呼ばれています。ビールの場合、60度くらいの温度で決められた時間殺菌されます。
パストリゼーションには、大きく2種類の方法があります。
- 瓶や缶などの容器に詰めたビールを容器ごと殺菌するもの
- 容器に詰める前にビールを殺菌する方法
前者を、トンネル・パストリゼーションといって、容器に詰めたビールを60度以上の温度になるよう熱を加え、20分程度、その温度を保ち、温度を下げる方法。
対して、後者をフラッシュ・パストリゼーションといいます。
容器に詰める前のビールを短時間で高熱殺菌する方法で、一気に70度程度まで加熱し、わずか20秒程度で、別の場所で温度を下げる方法。
煮立ててしまうわけではないので、アルコールも風味もできるだけ損なわず、酵母を死滅させているそうです。
実際に、加熱処理されたビールにはこんなものが販売されています。
ちなみに、サッポロもキリンも加熱済みのビールが「ラガー」とついていますが、ラガービール=加熱済みビールではないそうです。
生ビールは、製造年月日が新しいものがうまい!そうですが、加熱済みのビールは安定してうまい、そんな感じでしょうか?
生ビールは酵母を取り除かない、全くの生なのか?
加熱処理を施すことで、酵母を殺菌したビールに対して、生ビールは、生の状態、そのままで出荷されるというわけでもないようです。
やはり、醸造後の酵母をそのままにしておくことで、発酵は進んでしまいますので酵母を取り除く必要があります。
熱処理によらない酵母除去法として、ろ過することで酵母を完全に取り除いて安定した品質を実現しているのが、現在の「生ビール」。
このような技術の発展もなく、加熱処理技術もなかった頃のビールは、酵母が残ったまま。まさに生の状態、貯蔵樽から出したそのまま「樽出し生」だったということ。
クール便や、冷蔵輸送の技術が発展した現代では、逆にこのような、酵母が生きたままの無加熱・無濾過の樽出し生ビールも人気があるようです。
まとめ:生だから美味いのではない生ビール
なんとなく「生」とつくことで、新鮮さや美味しさが増しているかのように感じるのは、私だけでしょうか?
生ハム、生パスタ、生食パンに生チョコ、生クリームとか、食品に「生」がつくことで、希少で、美味しそうに感じてしまうのですが、生ビールの場合、そうとは限らなそうです。
技術の進歩によって、加熱処理を行わなくても、濾過して酵母を取り除き、品質を安定的に供給できるようになりましたが、それがイコール、ビールの美味さとはならず、確立した技術で熱処理したビールも美味い。
非加熱であること=品質の良さとして、広告してはいけないのがビールの規定としてあるようですが、なんとなく「生」であることが良いような感じ方が、染み付いていたのに気づきました。
結論、生であっても、そうでなくても、美味いビールは美味い。
すなわち、ビールは美味い、そんな感じで今日も乾杯はビール、生ビール。
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