焼肉屋さんに行くと「ハラミ」を好んで注文するのですが
牛カルビよりも牛ハラミ派です。
まぁ、カルビは部位名ではないそうですが、ハラミは部位の名前。
牛のハラミは、その横隔膜付近の筋肉の一部。実はホルモンと同じ内臓系に分類されます。
牛ハラミは、牛一頭から2~3kg程度しかとれない貴重性も高い部位としても人気のポイント。
ハラミは部位の名前なので、牛以外の豚や鶏にもハラミとされる部位があります。
魚にも「腹身(はらみ)」として腹側の身を指して、そう呼ぶことがあります。
今回は「鶏のハラミ」「鶏のせせり」について。
ハラミとはどんな部位?
冒頭で、牛カルビは横隔膜付近の・・・ということを書きましたが、鳥類には横隔膜はないそうです!
とすると、鶏のハラミはどの部位を指すのでしょうか?
まず、鳥には牛や豚のような横隔膜が無いのですが、内蔵を支えている厚さが5mm程度の筋肉の膜「胸腹壁」という部位があります。
牛や豚の横隔膜に相当する部位の、鳥の胸腹壁。腹筋にあたる部分。
農水省が定める食鶏取引規格、牛肉や豚肉では「食品小売基準」として定められ、鶏肉は「食鶏小売規格」として定めています。その食鶏取引規格では、鶏のハラミを以下のように定義しています。
はらみ(腹筋)…腹壁の筋肉(腹肉):外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋及び腹横筋
鶏のハラミも貴重で、鶏一輪から約10gほどしかとれないそうです。
焼き鳥屋さんで「鶏ハラミ串」として焼かれている一串分の鶏ハラミは、1羽分ではなくて、3~4羽から取れた鶏のハラミということになります。
それくらい希少部位なのでスーパーのお肉コーナーではあまり見かける機会はないかもしれません。
内蔵を包むように支える膜、というと皮のような部位を想像しますが、腹壁の筋肉、腹筋なので、肉質はしっかりとしていて、またジューシーなのが特徴です。
筋肉なので肉質はコリコリとしてホルモンに近い触感で独特なものになります。
牛豚のハラミがホルモンに分類されるますが、鶏のハラミも分類上は正肉ではなく、ホルモンに入ります。
せせりとはどんな部位?
鶏の「せせり」。
最近は「せせり」で全国的に通用するようですが、関西圏を中心とした表現だったそうです。
鶏のせせりは、首の部分の肉を指します。
そのため「ネック」や「首小肉」と呼ばれることもあります。
そのほかにも、骨から外した肉がそろばんの玉に似ていることから「そろばん」とも呼ばれていたりもするそうです。
せせりとは・・・
せせり(Seseri)は、鶏の首回りの部分。ネック、み、こにく(小肉)、とも。
筋肉質で、程よく身が締まって弾力があり、かつ適度な脂を含んでいる。
骨から肉をせせる(ほじる)のが、「せせり」の名の由来。一羽から取れる量が僅かな希少な部位でありながら、比較的値段は安く、旨味と歯ごたえのあるこのせせりを好む人も少なくない。
せせり|日本の食べ物用語辞典
せせり | 日本の食べ物用語辞典せせりとは・・・ せせり(Seseri)は、 鶏の首回りの部分。ネック、み、こにく(小肉)、とも。
鶏は、首を前後に振りながら動きます。
また目の構造上、眼球を動かすことは無いそうですので、視線を動かす際には首を動かして向きを変えます。
そんな常に動かしている鶏の首は筋肉質で歯ごたえがある部位となっています。
お肉の歯ごたえを脂のバランスが良いことから人気の部位でもあります。
せせりはどのくらい焼けばいい?
答えは、せせりから出る油で表面がカリッとなる程度焼く。
https://delishkitchen.tv/recipes/410273646360134851
短時間で固くならないように焼くのがコツですが、片面1分ほどを目安に裏返し火が入りすぎないように焼きます。側面が白く火が通ってきたタイミングで返して、表面がカリッとしてくるくらい焼くのが正解。
生はNGなので、一番太いところでカットして中心まで火が通っていればOKです。
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