沖縄では「鳴き声以外全て食べられる」とまで言われて沖縄県民に愛されている豚肉。
その沖縄料理を代表する豚肉料理に「てびち」があります。
- 豚足がプルプルに煮込まれている「テビチ」
- 沖縄そばに煮込んだ豚足が乗っかっている「てびちそば」
- ウチナー(沖縄)おでんの具
その他にもいろいろな「てびち」を発見することが出来ます。
今年2022年10月2日の琉球新報の記事に
「豚足=テビチじゃないの⁉本当の意味は「煮込み」、「足テビチ」の誤用が定着」というタイトルを見つけました。
× 豚足=てびち(テビチ、ティビチ)
このように認識していた私ですが、実は違ったようです。
てびちの意味って何?沖縄の方言?
結論から言えば、先の琉球新報の記事から
「テビチ」とは肉を使った煮込み料理のこと。食材である豚足ではない。
豚足=テビチじゃないの⁉ 本当の意味は「煮込み」、「足テビチ」の誤用が定着 - 琉球新報デジタル豚足=テビチじゃないの⁉ 本当の意味は「煮込み」、「足テビチ」の誤用が定着 - 琉球新報デジタル
沖縄料理の「足テビチ」、つまり「豚足の煮込み」から、いつからか豚足を指している「足」が消えてテビチが残ってしまい、素材である豚足=てびち、豚足そのものを「てびち」として沖縄県内でも、そのように使われるようになったようです。
「テビチの煮込み」という使い方は、本来の使い方からすれば
「煮込みの煮込み」ということになってしまいます。
正しくは「てびち」とは「煮込み料理」のことを指していて、豚足を指す言葉ではなかったそうですが、今では、てびち(煮込み)の代表格「足てびち」から、てびち=「豚足」を表す言葉として定着しているそうです。
てびちとちまぐとの違いについて!
沖縄の友人曰く「あい!内地で買えるテビチはチマグー(ちまぐ)のことやっさー」と言っていたのを覚えています。
てびち?ちまぐ?
足の煮込み、足テビチから、豚足が「てびち」となりましたが、「足」、足の煮込みの「足」は、豚の足全体を指すのだそうです。
豚の足は、足先と、足先をふくめた足全体を「てびち」と分けて表現するそうです。
- 蹄に近い足先を「チマグ」
- 足先をふくめた全体を「テビチ」
テビチ-チマグ=アイスバイン
ドイツ料理の「アイスバイン」で使われる「すね肉」
アイスバイン
【名称】 アイスバイン
【部位】 豚すね肉
【特徴】
名前の由来は、昔、すね肉の骨をスケート靴のエッジに使っていたことからと言われている。ドイツの伝統的な家庭料理で、豚のすね肉を骨付きのままで塩水に漬け込み、食べる前に2時間半くらいゆでるだけという素朴で、気取りのない料理で、ドイツ版の豚足の煮込みでしょうか。http://syoku-niku.jp/archives/2005/08/post_390.html|食肉用語辞典
そんなところ感じです。
豚足一つで、細分化されていたり沖縄の豚肉への愛を感じます。
リンク:豚足の前足、後ろ足
ラフテー、ミミガー、ソーキ、中味汁などなど、沖縄の伝統料理、家庭料理に欠かせない食材の「豚肉」。豚の足ひとつからも沖縄と豚肉の密接な関係をうかがい知ることが出来ます。
「以類補類」-類をもって類を補うという中国の薬膳の考え方、その考え方が古くから根付いていて、自分の悪い部分と同じ豚の部位を食べることで不調を治すというもの。
足が痛むときは「足てびち(足ティビチ)」を食べたのだろうと思います。
最近、耳が遠くなってきたのでミミガーで一杯やらないといけません。
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